West Sonoma Coast Wines NYに参加して No.1

West Sonoma Coastという新しいAVAが昨年5月に誕生した。それまでこの地域は、広大なソノマコーストAVAの一部に甘んじていた。そもそも、このソノマ「コースト」という命名が噴飯物だったのだ。コースト(海岸線)と命名しておきながらも、この巨大AVAは、遠い内陸地まで境界線を伸ばしていたのである。Sunny and hotな内陸地のワインは、どっしりとフルーティー系が多く、本当の(True Coastと呼ばれていた)コーストに近いワイナリーでは、海からの冷厳な気候を反映してエレガントなワインを重視していた。テロワール論者のワイナリーも多いこの地域では、かなり以前からソノマコーストAVA内の海寄りの、つまり「West側」を切り離して「本当のコーストAVA=West Sonoma Coast AVA」を設立するため、努力してきたのである。

地元のゴシップも多々あった。曰く、内陸地には大手で力のあるワイナリーが存在するから、この既存のAVAを分割するのは難しい。

曰く。ソノマコーストという名前がワインのラベルについているだけで、値段にプリミアムがつく。などなど。

前置きが長くなったが、晴れてWest Sonoma Coast AVAとなった地域の生産者には、高品質ワイナリーが並ぶ。このAVA樹立の中心となったFreemanや、Littorai、老舗のFlowers, Hirsch, そして近年プロからも評判の高いFailla, Peayを始め、そうそうたるメンバーなのだ。次回の記事では、今回テイスティングした中から、いくつかのワインを紹介したいと思う。

0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA